お店探訪『SHIBACOFFEE』(1)

感動するほどのコーヒーを
お客さまに提供するため、
日々研鑽しています!

出会いを生むカウンター席

奥のカウンターでゆっくりのんびり・・

  「まずとにかく、コーヒーの「香り」  の違いを感じていただきたいです」 と語るのは、マスターの柴田さん。名前からわかるよう、SHIBACOFFEEのSHIBAは柴田さんのSHIBA。2003年3月にオープンし、今年で9年目を迎えます。 こじんまりした店内の奥には4人が腰掛けられるカウンターがあり気が向いたらマスターと、時には見知らぬ人同士で世間話に花が咲きます。人と人のほどよい距離感、おちついた雰囲気と香ばしいコーヒーの香り・・。 ここで出会った男女が後に結婚、今はお子さんもいるという話もあるんだそうですよ。 そう、「無い」ものなので意外に気づかないかもしれませんが、ここにはBGMが流れていません。「音楽は人それぞれ好みが違いますから」というだけでなく、人と人の会話の邪魔にならないことも大きいのでしょう。 現在はパンメニューを中止しているため、「パン」と「桔梗屋さんのお菓子」の持ち込みOKになっていますので「このパンに合いそうなコーヒーをお願いします」というオーダーも可能だそうです。

喫茶店とも、カフェとも違う?

入り口にはオリジナルのコーヒー豆がずらり。

 

店内に入って正面にはさまざまな種類のコーヒー豆、贈答用にもなりそうなパッケージが並んでいます。コーヒー豆を喫茶店やカフェで販売すること自体は何の不思議もありませんが、カウンターおよび焙煎器が占める面積に比べると、豆を販売するコーナーの方がはるかに大きいのです。

「カウンターは、ここで焙煎した豆で淹れたコーヒーを体験していただくためのスペース、と考えて設計しました」

と聞けば、BGMがなく気がちらず、自分好みのお菓子やコーヒーを持ち込むことで自分なりの楽しみ方ができることが、腑に落ちるでしょう。言ってみればここは、マスターが焙煎するコーヒー豆をテイスティングして購入できる「コーヒー豆屋」さんなのです。オンラインショップにチカラを入れていることも納得できます。

シングルオリジンとブレンド

生のコーヒー豆がはいった麻袋

 

SHIBACOFFEEのコーヒー豆の輸入販売では、「シングルオリジン」と「ブレンド」という二つのキーワードを覚えておきたいところ。

シングルオリジンとは、直訳すると「一つの銘柄」という意味ですが、ことコーヒー豆においては、生産国というような大きなくくりではなく、一つの農園や生産者が作る、出どころが確かな銘柄を指します。

考えてみれば素直に納得できることですが、同じ国、同じ銘柄のコーヒー豆でも、農場ごとの環境や気候が異なりますから、その味や香りは異なってきます。だからこそ、自分自身が満足できる品質のコーヒー豆を求める時は、「シングルオリジン」にならざるを得ないわけです。

そしてそうした優れた「シングルオリジン」のコーヒー豆を素材として使用して組み合わせる「ブレンド」コーヒーがお店の腕の腕の見せ所になります。単品でも十分に魅力的な味わいを上手く重ね合わせると掛け算の様に重層的な味わいの魅力を生み出すことにつながります。

「ブレンド」はSHIBACOFFEEでしか体験できないオリジナルの味わいの表現なのです。